「在宅オンライン勤務」でもMaxパフォーマンスを発揮

在宅オンライン勤務

コロナ禍が続く中、否応なしに「在宅オンライン勤務」で仕事を進めざるを得なくなった方は多いと思います。
生活様式が大きく変わってきた2年間だったと思います。筆者の会社のことで恐縮ですが1年間の試行の末、6月から物流部門を除いて事務所を全廃し、社員は全員在宅オンライン勤務へ常態シフトします。「消極的な在宅オンライン勤務」から「積極的な在宅オンライン勤務」です。なぜそういうことができたのかという話は別に置いておいて、これを実現するためには何が最大の問題かと言うと、「仕事に向かう心身のパフォーマンスをいかに維持し、さらに高めるのかが課題」だということに試行段階で分かってきました。

 

「オフィス勤務」の「隠れた機能」が住宅にないという問題

在宅オフィス機能の充実

在宅オンライン勤務のための社員の自宅にオフィス機能を充実させるにはさほど苦労しません。高性能パソコン、高解像度のカメラや集音力の高いマイク、音質の良いヘッドフォン、高速通信とデータ保護のセキュリティー対策、照明やプリンターなどのオンライン化の環境整備は会社側の決心の問題です。在宅による自宅の電気代などの費用負担が新たに社員にかかるため給与制度の手当の改訂なども必要です。これで大丈夫かというとそうではなかったという「隠れた機能」がオフィス勤務にあって各自の住宅にはなかったということが分かってきました。

オフィス勤務の「隠れた機能」とは

オフィス勤務の隠れた機能

当たり前すぎると気づいていない機能がそこにあったということですが、先ずは「通勤」。

 

〈通勤がもたらす副産物〉

  1. プライベートと仕事の切り替えの機能
  2. 運動機能(電車通勤の場合は結構乗り継ぎなどで歩いていることが判明)
  3. 「考える時間(仕事とプライベートの両方)」「読書の時間」という隙間時間の機能

先ずこうした日ごろは気づかない通勤の「隠れた機能」が無くなりこれに替わる時間を、生活リズムに意図的に加える必要があります。起き抜けですぐに仕事をするのではなく朝食後の散歩などの工夫です。

 

〈オフィスの仕事の隙間時間〉

  1. 席を立ってトイレに行って戻ってくる仕事の隙間時間
    ・多少なりとも運動にもなり誰かと簡単なおしゃべりをしたりの気分転換が自然にできています。在宅勤務のトイレタイムとは異なる時間です。
  2. コーヒーブレーク
    ・他部署の人とのちょっとした休憩コーナーでの会話、同僚との駄弁り時間も気分転換になります。在宅で一人で飲むコーヒーとは異なります。

実はこのような従来の日常にはあったオフィス勤務時の日常は意識していないオフィスの隠れた機能は「在宅オンライン勤務」になって初めて気づく機能です。在宅オンライン勤務は集中できて仕事がはかどる面もある反面、発想の幅が狭まったり、知らず知らずのうちにストレスをため込んだりという弊害も生じてきました。

ホームオフィスは「窓からの眺め」も大切

窓からの眺めも大切
オフィス勤務では自然に気分転換ができるような機能があったということに気づかされましたが、在宅オンライン勤務ではこれに替わる気分転換機能を設ける必要があります。住環境にもよりますが、特に「窓からの眺め」は重要なことが分かってきました。外部環境は時々刻々と太陽の位置や雲の動きで表情を変えますし季節の移ろいを感じることができますから有効な気分転換になります。北側の窓は天空光(大気や雲に反射して拡散した光)で安定した自然光をデスクに取り入れることもできます。東と西側の部屋では午前と午後に直射日光を受けるので遮光は重要になりますが時間の経緯を体感しやすい環境です。南側の部屋は太陽高度の高く明るくて良いのですがデスクワークとしては明るすぎる面もあります。そういう方位別の特性に合わせた工夫は必要ですが外部の眺めは、例え空しか見えない窓辺であったとしても気分転換には有効です。

家族との距離、家族との生活の関係

家族との関係
オンライン会議では家庭内の生活音や子供の姿や声が影響しないように個室化の要求が高いと思います。とはいっても子供を見ながら仕事をしたい、しなければいけないという面もあろうかと思います。この辺りの解決には部屋数の問題も含めて新築、建替、住替、増改築などの抜本的な対策が必要です。また、部屋数もそうですが暮らし方が異なってきますので従来のような4~5LDKという70年も続く一般解のプランでは対応できません。先ほどの仕事をする部屋の窓位置も含めて、今までになかった様々な要求も増えて新たな考え方の住まいづくりが必要です。筆者の会社の社員もこれを契機というわけではありませんがオンライン在宅勤務を前提とした住宅を新築する社員もいます。

心身のMaxパフォーマンスを発揮するために

最大限のパフォーマンスの発揮
在宅勤務では運動不足は常態化します。雨の日もザックリですが年間の1/3あります。何と言ってもこの運動不足、ストレッチ不足が進むと心身のパフォーマンスがガックリと下がります。経営幹部やリーダーの方々は心身のパフォーマンスは常にMaxの状態に保ちオンラインでの会議や面談で常にリーダーシップを発揮し、オーラを送り続ける必要があります。オンラインであるがゆえに「心身の健康と見た目の印象」は通常以上にアップグレードすることが求められます。

在宅オンライン勤務に「Active Health Method」を組み込む

アクティブヘルスケア
「心身の健康と見た目の印象」の維持向上は「在宅オンライン勤務」では必須項目です。短い時間で有効にパフォーマンスを上げる理論に裏付けられた効率の良い「運動」と「ストレッチ」で筋肉に適度な負荷をかけ、関節可動域を拡げましょう。肩こり腰痛対策として適度な運動を日常の生活の組み込んでおかないといつの間にか蓄積してきます。オンライン在宅勤務の場合は心身の目覚めと切り替えというリフレッシュを常に意識する必要があります。朝の起き抜けに10分間、昼休みに10分間、夕方に10分間、終業後から寝るまでの間の時間帯で10分間の4回程度は「Active Health Method」の運動を動画でインストラクターに合わせて実行しましょう。

「Active Health Method」の運動は省時間、省スペース

省時間省スペースのアクティブヘルスメソッド
在宅オンライン勤務は移動時間が不要なため「東京」「札幌」「福岡」「ニューヨーク」への出張が1日の中で実現してしまうほど時間は有効に使えますが、その分休む間もなく高負荷が掛かり続けます。オンライン会議は通常次のオンライン会議まで15~30分間程度のインターバルをとって計画されているため、この隙間の時間でで「Active Health Method」の10分間の運動で体を少し動かすと思いの外回復し、常にMaxパフォーマンスを発揮できます。「Active Health Method」の運動をするためのスペースはタタミ1畳分でOKです。省時間と省スペースですから忙しいエクゼクティブ、NEXTエクゼクティブの方々に最適です。

男性も化粧で自分らしく心理的にもパフォーマンスアップを

男性も化粧で自分らしく
女性の方は皆様実践されていますが男性も化粧を積極的に活用することができる時代です。「自分が納得する自分の表情」をメークで創り自身とゆとりを持ってカメラの前で会議進めましょう。オンラインを通じてオーラを伝えるには「見た目の印象」は重要です。男性の方もまずは試しに化粧にチャレンジしてみましょう。

まとめ

仕事を優位に進めるために
コロナ禍で生活様式が変わり働き方が進化する中、在宅オンライン勤務でもMaxパフォーマンスの発揮が求められます。従来の通勤してのオフィス勤務との違いや問題点を解決するために住まいのあり方も変化が求められています。一方で経営幹部やリーダーの方々は在宅オンライン勤務であってもなくても、どのような場面でも高いパフォーマンスの発揮が求められています。「心身の健康と見た目の印象」を確実に向上させて常にMaxパフォーマンスを発揮できるように「Active Health Method」の運動で隙間の時間とスペースを有効に活用してください。そして男性の方々も化粧にもチャレンジして「Good Impression!」を獲得して仕事を優位に進めましょう。

《執筆者》
一般財団法人 日本ヘルスケア財団
代表理事 松尾俊朗
一級建築士

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